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今回は、フォルクスワーゲンのアルテオンについて紹介します。
フォルクスワーゲン アルテオンは、同社の最上級モデルに位置する車であり、流麗なデザインが魅力の車です。
なお、アルテオンの下位モデルにはパサートとなります。
アウディA5と姉妹関係のようにも見えますが、アルテオンが横置きエンジン、アウディA5が縦置きエンジンとなるため、根本的に異なる車になります。
フォルクスワーゲン アルテオンの車名の由来
アルテオンは、Arteonの頭文字がAであること。
そして、Artは芸術を意味しており、フォルクスワーゲンの過去の高級車であるフェートン(Phaeton)やフィデオン(Phideon)といった車名の一部を使った造語です。
正真正銘の高級車の系譜を持つモデルとして、パサートの上位モデルとして登場しました。
なお、フェートンやフィデオンは、日本国内では販売されていないのでなじみの薄い車です。
ここで、フェートンやフィデオンについて、簡単に紹介しておきましょう。
フォルクスワーゲン フェートンとは?
フォルクスワーゲン フェートンは、フォルクスワーゲンの取締役会会長フェルディナント・ピエヒによる高級車路線戦略化の一環として開発された、正真正銘のラグジュアリーサルーンです。
それと同時に、フォルクスワーゲンにおける初めての高級セダンとなります。
エンジンはV6以上が採用されており、
- V型エンジン6気筒 3.6L
- V型エンジン8気筒 4.2L
- V型エンジン12気筒 6.1L
- V型エンジン6気筒 3.0L ディーゼルターボ
- V型エンジン10気筒 5.0L ディーゼルターボ
となっており、ベントレー顔負けの上質かつハイパワーエンジンとなっていました。
メインの販売ターゲットはアメリカだったのですが、イマイチ売れなかったモデル。
その結果、当初予定されていた日本への導入も打ち切りになり、結局日本の道路を走ることは無かったモデルです。
フォルクスワーゲン フィデオンとは?
フォルクスワーゲン フィデオンは、中国における最上級セダンです。
上記のフェートンは人気がなく、販売していた14年間で年間2万台を販売することができず打ち切りになりました。
しかし、中国においては意外と人気があり、パサートの上位モデルを求める声も大きく、中国専売モデルとしてフィデオンが導入されました。
エンジンは、
- 直列エンジン4気筒 2.0L ターボ
- V型エンジン6気筒 3.0L ターボ
であり、今のアルテオンに通じる車です。
現在はPHEVも導入されており、中国国内では人気のモデルとなっています。
分類上はパサート CCの後継モデル
アルテオンの立ち位置を知るうえで重要な存在が、パサートの派生モデルであるCCです。
CCは、パサートセダンをベースにスタイリッシュな4ドアクーペに仕立てたモデルです。
搭載されていたエンジンは、
- 直列エンジン4気筒 1.4L ターボ
- 直列エンジン4気筒 1.8L ターボ
- 直列エンジン4気筒 2.0L ターボ
- V型エンジン6気筒 3.6L
- 直列エンジン4気筒 2.0L ディーゼルターボ
となっていました。
パサートCCが販売されているときに、メルセデス・ベンツには、Eクラスをベースとする4ドアクーペのCLSがあり、CLSは販売が好調でした。
その結果、
- メルセデス・ベンツがEクラスをベース(Eセグメント)
- フォルクスワーゲンがパサートをベース(Dセグメント)
ということもあり、同じキャラクターでありならがCLSとパサートCCに車格における差が生まれていました。
これにより、パサートCCがCLSの下位モデルとして認識されてしまう問題がありました。
その結果、フォルクスワーゲンが進めようとしている高級車路線において問題が生じたため、まったく新しいアルテオンとしてのリニューアルを行ったという経緯があります。
フォルクスワーゲン アルテオンのセグメントと価格帯
フォルクスワーゲン アルテオンのセグメントや価格帯、そしてライバル車を見ていきましょう。
フォルクスワーゲン アルテオンのセグメント
フォルクスワーゲン アルテオンはDセグメントとEセグメントの中間に位置する来る車です。
ただ、正式な分類上はDセグメントになる車のようです。
ボディサイズ的には全長が4800mmを超えており、一般的な認識ではEセグメントに属するように見えています。
この点については、アウディA4の派生モデルがA5であるようなイメージでいいでしょう。
Dセグメントのセダンを芸術的なデザインを施した結果、Eセグメント並みのボディサイズになっているということです。
Dセグメントの流麗なデザインの車となると、ドイツ車では、
- メルセデス・ベンツ Cクラス クーペ
- BMW 4シリーズ
- アウディ A5
あたりがライバルになるでしょう。
国産車においてライバルに該当する車は不在ですが、代表的なDセグメントの車というと、
- レクサス IS
- トヨタ カムリ
- 日産 スカイラン
- ホンダ アコード
- スバル レガシィ
- マツダ アテンザ
あたりが同格の車になります。
ただ、先ほども書きましたように、アルテオンはDセグメントとEセグメントの中間点に位置する車ですから、これらの国産ライバル車よりも上級モデルと見るのが一般的です。
フォルクスワーゲン アルテオンの価格帯
フォルクスワーゲン アルテオンの価格帯は、5,664,000円~6,180,000円です。
ドイツ車における同価格帯の車は、
- メルセデス・ベンツ Cクラス(C350eなどの上位モデル)
- BMW 4シリーズ(428iなどの上位モデル)
- アウディ A5
あたりと同価格です。
CクラスなどのDセグメント上位モデルと同価格帯となりますが、アルテオンの方が新車購入時の開始価格が高額設定されているので、一般的にはCクラスよりもアルテオンの方が高級志向が強いと判断できます。
国産車における同価格帯の車は、
- レクサス GS
- トヨタ クラウン(3.5Lなどの上位モデル)
- 日産 フーガ
- ホンダ レジェンド
になります。
レクサスを除く国産車Eセグメントの多気筒大排気量エンジンを搭載した上位モデル、そしてレクサスなどの高級ブランドでみればEセグメントにあたるレクサスGSがライバル車となります。
フォルクスワーゲン アルテオンの歴代モデル
では、フォルクスワーゲン アルテオンの歴代モデルを見ていきます。
初代アルテオン
冒頭でも紹介したように、フォルクスワーゲン アルテオンは、パサートCCの後継モデルになります。
フォルクスワーゲンとしては高級車路線とともに、ライバルモデルに対するコストパフォーマンスの高さも意識して開発されています。
車両価格は約600万円であり、
- 280馬力のエンジン
- 7速DSG(デュアル・クラッチ・トランスミッション)
- 4WD
- 20インチアルミホイール
- 先進的な安全装備
- アダプティブシャシーコントロール(DCC)
- 電子制御式ディファレンシャルロック(XDS)
- プログレッシブステアリング
等が装備され、車両価格は高額ですが、装備内容に対するコストパフォーマンスの高さに優れたモデルとなっています。
まとめ
ここまで、フォルクスワーゲン アルテオンについて紹介をしてきました。
価格的にはEセグメントに近い価格鯛帯でありながら、DセグメントとEセグメントの中間であり、価格に対する車格では少し損した気分になる車です。
しかし、クーペスタイルの5ドアハッチバックボディであり、実用性とデザインの両方を融合している魅力的な車がアルテオンです。
あまり街中でも見かけない車ですし、だれかと被ることもほぼありません。
一味違ったオシャレを楽しむには、アルテオンは最適な選択といえるでしょう。
以上、フォルクスワーゲン アルテオンについて、参考になれば幸いです。