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今回は、フォルクスワーゲンのアッパーミドルクラスに位置する、パサートヴァリアントについて紹介します!
パサートヴァリアントの車名の由来
パサートヴァリアントの社名の由来は、パサートセダンの記事で詳細を紹介しています。
簡単にまとめると、パサートとは貿易風のことであり、亜熱帯高圧帯から赤道低圧帯へ吹く東寄りの恒久的な風でのことで、日本でいう偏西風のようなものです。
勝手な想像ではありますが、国境を越えていく風をイメージし、全世界で親しまれるようにといった意味が込められているように感じます。
ドイツ車は、Cクラスや3シリーズといったように、車を記号や番号で識別しているところが大半であり、そんな中でフォルクスワーゲンは、個々の車種に名前を付けているという意味で好きなメーカーです。
そして、ヴァリアントは、変化という意味での固有名詞です。
パサートセダンを変化させ、ステーションワゴンに変化させているモデルには、パサートヴァリアント、ゴルフヴァリアントのように、フォルクスワーゲン内ではヴァリアントという名前で統一しています。
パサートヴァリアントのセグメントと価格帯
次に、パサートヴァリアントのセグメント、価格帯、ライバル車を見ていきましょう。
フォルクスワーゲン パサートヴァリアントのセグメント
パサートヴァリアントは、欧州Dセグメントに位置する車です。
日本国内では、アッパーミドルクラスなどと呼ばれるサイズの車です。
ドイツ車におけるDセグメントの車は、
- メルセデス・ベンツ Cクラス
- BMW 3シリーズ
- アウディ A4
が該当します。
国産車でみると、
- トヨタ カムリ
- 日産 スカイライン
- ホンダ アコード
- スバル レガシィ
- マツダ アテンザ
あたりと同格になります。
フォルクスワーゲン パサートヴァリアントの価格帯
パサートヴァリアントの価格帯は、4,213,000円~5,886,000円です。
国産車における同価格帯の車は、
- レクサス IS
- トヨタ クラウン
- ホンダ アコード
あたりになります。
トヨタなどの一般向けブランドにおけるEセグメントの車、およびレクサスなどのプレミアム志向の車と比較するとDセグメントあたりの車と同価格帯です。
パサートヴァリアントは、国産の同クラスの車と比較してもとびぬけて高額なモデルではないので、ドイツ車の中では比較的手の届きやすいモデルということになります。
パサートヴァリアントの歴代モデル
では、パサートヴァリアントの歴代モデルを紹介します。
初代パサートヴァリアント(B1)(1973-1981)
初代パサートヴァリアントは、アウディ 80がベースとなり、縦置きエンジンベースのFFでした。
ブラジルでも生産されたほか、日本国内にもヤナセが正規輸入をしていたモデルであり、パサートにおける最古のモデルです。
2代目パサートヴァリアント(B2)(1981-1988)
2代目パサートヴァリアントは、初代のパサートヴァリアントと同様、アウディ 80をベースにしています。
初代と同様に縦置きエンジンのFFベースとなっていましたが、アウディのAWDシステムを流用して、4WDモデルが使いされたのが特徴です。
2代目パサートは、日産の座間工場でも生産が行われており、ゴルフと同じ価格でより上位のパサートを購入できるということから、日本国内でも人気のあったモデルです。
3代目パサートヴァリアント(B3)(1988-1997)
3代目パサートヴァリアントは、特徴的なデザインとなりました。
フロントグリルがありません。
このデザインは斬新ながらも市場にはあまり受け入れられず、次の4代目にバトンタッチすることになります。
3代目パサートヴァリアントのその他のトピックとしては、アウディ 80との関係が消滅し、独立したモデルとなったことです。
従来は縦置きエンジンでしたが、横置きエンジンのFFに変更され、ステーションワゴンとしての使い勝手を向上させています。
そして、3代目のパサートヴァリアントからはV6モデルが登場。
大排気量多気筒エンジンという、現代においても上級モデルにしか装備されていないエンジンが採用されており、味のあるモデルです。
ボディサイズは、
- 全長:4,575mm
- 全幅:1,705mm
- 全高:1,430mm
となっています。
4代目パサートヴァリアント(B4)(1988-1997)
4代目パサートヴァリアントは、3代目パサートヴァリアントのデザインに関する失敗から生まれたモデルであり、実質的にビッグマイナーチェンジモデルとなります。
製造国はドイツとスロバキア。
ボディサイズは、デザイン変更に伴う小変更が行われており、
- 全長:4,600mm
- 全幅:1,715mm
- 全高:1,430mm
となっています。
5代目パサートヴァリアント(B5)(1996-2005)
5代目パサートヴァリアントは、再びアウディとの関係が再開したモデルです。
3代目パサートバリアント、4代目パサートヴァリアントにおいて横置きエンジンベースのFFだったものが、再び縦置きエンジンベースのFFに変更。
それと同時に一気に高級化路線にシフトし、ボディデザインや部品の組付け制度の向上、内外装の質感が大幅に向上しています。
5代目パサートヴァリアントのボディサイズは、
- 全長:4,670mm
- 全幅:1,740mm
- 全高:1,490mm
でした。
6代目パサートヴァリアント(B6)(2005-2011)
6代目パサートヴァリアントでは、再びアウディとの提携が消滅。
そして、ゴルフをベースとするモデルに変更されました。
6代目パサートヴァリアントのボディサイズは、
- 全長:4,775mm
- 全幅:1,820mm
- 全高:1,515mm
となります。
7代目パサートヴァリアント(B7)(2010-2014)
7代目パサートヴァリアントは、実質的に6代目パサートヴァリアントのビッグマイナーチェンジモデルとなります。
ワルテル・デ・シルヴァによるフォルクスワーゲンの共通デザインが採用されました。
7代目パサートヴァリアントのボディサイズは、
- 全長:4,770mm
- 全幅:1,820mm
- 全高:1,535mm
です。
8代目パサートヴァリアント(B8)(2015-)
8代目パサートヴァリアントは、安全面の強化が特徴のモデルです。
合計9個のエアバッグが採用されているほか、エアバッグの効果を最大化するプロアクティブ・オキュパント・プロテクションも採用されています。
自動ブレーキを備えたアダプティブクルーズコントロール、車線維持支援システムのLane Assistおよび、渋滞時の追従を可能にするTraffic Assist、そして歩行者も検知可能なレーダーであるFront Assistなど、予防安全も充実。
衝突事故発生時の反動によって2次事故の発生を回避するポストコリジョンブレーキシステムも採用されています。
まとめ
ここまで、フォルクスワーゲン パサートヴァリアントについて紹介してきました。
ゴルフよりも大型なボディなのに加え、パサートセダンとは異なりステーションワゴンボディによって、積載力は抜群に優れているモデルです。
ドイツ車らしい硬派なステーションワゴンで、派手さもなく、だれでも親しめる車が、パサートヴァリアントといえます。
以上、フォルクスワーゲン パサートヴァリアントについて、参考になれば幸いです。